志津川湾
今年も仙台在住の中西さんのコーディネートによる東北ランの季節になりました。
本当は1年前のプランだったそうですが、昨年三月の大震災のため見送りになりましたが、津波の被害にあった民宿南三陸町の「下道荘」が今年2月に再開するということで、一年遅れでプランを実行することになりました。
いわきの自宅を5:30に出て、9時前に待ち合わせ場所のくりこま高原駅に到着。
すでに中西さん、中川さんは到着。
9時半前に新幹線組みが到着するも、山梨さんが来ない・・
ようやく到着した山梨さんからは驚きの発言。奥さんがひったくりに会い今日はこれなくなったとのこと。急遽だんなだけの参加に。
お決まりの集合写真を撮って出発。
駅を出てしばらくは軽いアップダウンが続きます。
走り出したばかりでもありみな余裕で走ります。
軽い上りを上ると水面が見えます。
伊豆沼です。
伊豆沼はラムサール条約に登録されているとのこと。
多くの鳥を見ることができます。
ヨシキリの声を聞きながら伊豆沼を走ります。
伊豆沼を離れ、とめそよかぜラインを走ります。
交差点にどこかで見た絵が。
石ノ森章太郎さんのふるさとなのでしょうか。
立ち寄りませんでしたので、真相は不明です。
北上川にかかる錦桜橋をわたり北上川沿いに走ります。
一本裏道に入るとのどかな道となります。
このあたりは北上川が大きく蛇行しています。
真ん中に島のように見えるのは島ではありません。
お昼は、道の駅林林館のレストランで取りました。
いろいろ変わったメニューがあります。
私は「はっと」なるものをオーダー。500円でした。
名物の揚げ麩が乗っています。
他のメンバーは揚げ麩丼(揚げ麩を使ったカツどんのような料理)、キリシタンラーメン(この辺は隠れキリシタンが多かったのでこの名前をつけたそうです。)などを注文していました、
「はっと」は、小麦粉を手で伸ばしたものでした。
きのこなどがたくさん入っており、おなかがいっぱいになりました。
おいしかったです。
はっとの語源はご法度だそうです。
さすが大久保さん、物知りです。
広い道ですが、ほとんど車は走っていません。
蛍の里というだけあり、きれいな小川沿いに走ります
この時期、桐の花、藤の花の紫がとてもきれいです。
弥惣峠へ向かう分岐の一本手前の分岐です。
「天然イオン わき水の湯」
とても行ってみたくなりました。
荒川さんも気になる様子。
この橋が弥惣峠への分岐です。
ここからダートになります。
このために今回は650Bで参加しました。
みんななにやら橋の下を見ています。
何しているかというと・・・
おいしそうな魚がたくさん見えます。
山女か岩魚か。
よく見えないので判断できませんでした。
休憩後、なだらかなダートの道を登っていきます。
バラスを最近まいたようですが、さほど気になりません。
峠手前のまきのところで小休止。
のどかです。
まきから勾配がきつくなりました。
なんとかがんばって上り、やっと峠です。
標高は約300mほど。
峠は切りとおしで見通しは聞きません、が、とても良い雰囲気です。
歓談しながら峠で小休止。
楽しいひと時です。
下りもしばらくはダートが続きます。
傾斜もさほどきつくなく、ほとんどノーブレーキで下ることができました。
段々畑が見えるころ舗装になります。
楽しく下って行きます。
まだ菜の花が咲いていました。
しばらく楽しく走ると、国道398号に合流します。
交通量が増えます。
志津川沿いに下ると、廃車置場のようなところが目に入りました。
このときは良くわからなかったのですが、津波の被害にあった車でした。
このような廃車置場があちこちにありました。
国道を海を目指して走ります。
周りは津波の被害で何も残っていません。
本当に来ても良かったのか、と思ってしまいます。
海岸にぶつかると、志津川湾の北にある宿を目指します。
湾にある岩にはかもめが羽を休めていました。
宿の直下に到着し、時間調整をしました。
瓦礫の山、津波の傷跡があちこちに見えとても景色を楽しむ気にはなりませんでした。
しかし、漁船が行き来し、少しずつ活気を取り戻していると感じることができました。
本日の宿の下道荘です。
もともとは、もう少し下にあったそうですが、津波の被害を受け、2月に丘の上に場所を移動しての再開です。
18時から待ちに待った夕食が始まりました。
この日は満室で、にぎやかでした。
食事をした後、部屋に戻り、毎度のように12時近くまで歓談していました。
中西おじさん。朝が早い。
5時ごろから夕べの続き。
6時ごろには布団を抜け出して、自転車の整備をはじめました。
今日も良い天気です。
7時に朝食。その後支度をし、なんと8時前に集合写真。
いつもは9時過ぎにならないと準備を始めないのに、びっくり。
8時には走り出しました。
宿には、復興を目指す意気込みを示す大きな看板がかかっていました。
今日のコースは、志津川湾をぐるりと回り、海岸沿いに北上川を目指します。
海辺は、直視できない光景が続きました。
心が痛みます。
海岸から少し上がったところにある看板です。
折立にプレハブで営業しているセブンイレブンがありました。
ここで昼食の買出しをします。
近くにお店がほとんどないので、買いに来る人がたくさんいます。
セブンイレブンの向かいの林は、波をかぶったところまで木が枯れていました。
戸倉海岸にモアイ像が立っています。
ちょっと不思議な光景です。
海岸線はアップダウンがきつく、なかなか大変です。
リアス式海岸を身をもって体験しました。
神割崎キャンプ場で休憩です。
岩場では釣りをしている人がいました。
走り出してすぐ、なんと大きなカモシカが!!
本当に大きかった!
白浜トンネルの迂回路はがけ崩れ。
荒川さんは強行突破。
私はフロントバックをつけているときは担がないという主義なので、おとなしく白浜トンネルを進みました。
浜では四手網で何かを取っている人がいました。
北上川の河口です。
こうやって見ると津波の影響がないように見えます。
北上川をあがっていきます。
最初は土手沿いの道を走りましたが、意外と交通量が多く、特にトラックがひっきりなしに走るので、裏道を走っていきました。
小さな神社(鹿島神社)の階段でお弁当を食べることにしました。
北上川にぶつかってからずっと逆風に悩まされ続けました。
しかし、それも駅まで。
今日のゴールの鹿又駅に到着しました。
藤棚の下で自転車の分解を始めます。
藤の花がきれいでした。
13:55
自転車を袋につめて、駅に行くと路線図がありました。
よくみると、消されている駅、路線バスで運行している区間が記されており、いまだ災害の傷跡が癒えていないことが、痛感させられます。
今回のランは、津波の被害を大きく受け、数多くの人が命を失った南三陸町を走りました。1年以上たった今も、爪あとはそのままです。
しかし、一歩ずつ着実に新しく生活の場を築きつつあります。
これからも東北を見守り、応援していきたいと思います。