mayさんの自転車日記

自転車ツーリングが好きです

WFR 秋の集中ラン 2011.10.22-23

今年の1月に海外勤務から戻り、春の集中ラン(追い出し)を楽しみにしていましたが、震災のために中止。秋の集中は何が何でも参加しようと、様々なお誘いをお断りして参加しました。しかしながらあいにくの天気予報。前夜にずぶ濡れになってもいいようにと衣類をワンセット余計に持つことにしたので25Lのザックには入らなくなり、仕方なく40Lのザックに詰替、試しに背負うとかなりずっしりと来ました。
明日晴れたら、もう一度荷物を詰め直そうと決め、ベッドへ。





初日  笹子〜笹子峠甲斐大和木賊



朝起きると、雨。しかもかなり激しく降っています。
雨具を着て雨の中自転車にまたがり吉祥寺駅へ向かいます。





この日は接続もよく、笹子駅に9時頃到着。
自転車を組み立てながら空を気にします。雨は小ぶりになったり激しくなったりを繰り返しています。なかなか思い切りがつかないでいると、後続の電車でWFRの現役3名が登場し、大鹿峠に向かうとのこと。ようやく踏ん切りをつけ、雨の中、笹子峠に向けて走り出します。しかしながら、雨は容赦なく降り続けています。







笹子峠への分岐までの傾斜はかなりきつい傾斜です。ただでさえ雨が降って気が重いのに、トラックが横を走り抜けていくので、非常に辛いです。やっとの思いで分岐に到着。
分岐には、笹子峠、崩落のため全面通行止めという看板があり、ドキッとさせられます。





とりあえず行けるところまで行こうと思い、走っていると交通整理のおじさんが「雨の中大変だね」と声をかけてきます。「好きでやっているので・・」と私。道路の話を聞くと行ったことないが、自転車や人は通れるという噂だよと教えてくれます。暫く先に行くとまた別のおじさんがいて「上から自転車が良く降りてくるから大丈夫でしょう」と背中を押してくれます。これに勇気づけられ、笹子の坂を登って行きます。





このところよく走っているせいか、自分でも驚くほど頑張れます。休まずに矢立の杉に到着。お約束通り矢立の杉に挨拶に行きます。

まず驚いたのは、お地蔵さんがいること。杉良太郎が寄贈したとの説明もあります。次に矢立の杉の周りにロープが張られ、また穴にもネットが張られ、中に入ることができなくなっていること。毎回杉の中に入っていたのができなくなってしまい、ちょっとがっかりして自転車に戻りました。

矢立の杉の数十m先で通行止めになっていました。さらに走って行くと、1/3程道路が落ちているところがありました。そこを抜けると、笹子峠までは特に崩落現場はありませんでした。





通行止めになっているので車は入ってくることはできないため、誰にも会うことなく峠に到着できました。心なしか隧道の入り口が綺麗になっているような気がします。




反対側に隧道を抜け写真を取ったりしてから、まだ早いので甲斐大和の駅で昼食でもしようと少し下り始めます。最初のコーナーを曲がったあたりに、あづまやがあります。いつもは通りすぎるのですが、この時は荷物を少し軽くしようと考えを改め、ここで早めの昼食をとることにしました。今日のメニューは、インスタントのスパゲッティカルボナーラ。思ったより美味しくいただくことが出来ました。コーヒーを入れしばし休憩の後、下り始めます。雨は降っているものの、空も明るくなってきています。







少し下ると、幻想的な光景が。しばらくうっとりと眺めてしまいました。

しかし、さらに下るとその霧に突入。先が見えず恐る恐る下りました。甲斐大和側も崩落している所が1箇所ありましたが、自転車は問題なく走れます。






通行止の柵を通過し、12時過ぎに甲斐大和の駅に到着。これから宿まで標高にして500m強の上り。一人で登るのも気が重く、誰か来ないかと下り電車を待つことにしました。すると上り電車が出ていったあとに、自転車を引っ張って出てくる人がいました。なんとWFRの相川でした。話を聞くと、色々とハプニングがあったことがわかり、そのために上り電車で戻ってきたとのことでしたが、ここでは詳細は割愛。ようやく、1時頃、意を決して二人して宿を目指して走りだします。この頃には雨も止みました。





宿への道は、とにかくきついの一言。始めて大菩薩に登ったのが、多分1975年だったと思います。その時は初鹿野からの道は景徳院を過ぎたあたりからダートになり、その後は普通に乗っていけることができ、ただ木賊のトンネルの前がきつかったなあという記憶がうっすらと残っています。また、舗装になってからは下ったことしかありませんでしたので、長くて快適な下りだったという記憶はありますが、こんなきつい上りとは思ってもみませんでした。気温も上がってきたので途中で雨具を脱ぎ、必死に登ります。横を上日川峠行きのバスが通りすぎていきます。乗用車にも時々抜かれます。それでも、今回は意地でも押さないと決めていたので、かなり無理をして登りました。その甲斐あって、なんとか3時前には宿に到着。しかも一番乗りでした。

風呂に入り、ビールを飲みながら皆を待っていると、三々五々集まって来ました。結局、食事までロビーのテーブルを占拠して、ビールをだらだらと飲んでいました。






18時半から夕食がスタート。
食事をしながら今日のコースのこと、翌日のコースのことを語らいました。現役は牛の寝を行くと言っています。私は、多分今回行かないともう2度と行くチャンスがない、大菩薩〜牛の寝にチャレンジしたいと思い、相川を仲間に引き入れようとしました。なかなか踏ん切りをつけてくれません。相川の背中を押してくれたのが、車で来ていた黒澤の上日川まで運んでくれるとの一言。宿から上日川までは、標高で約500m、約2時間の上り。上日川峠から大菩薩峠までは、更に300mほどの上り。明るいうちに牛の寝を越えるには時間的に厳しいのですが、黒澤のお陰で、約2時間近く時間が稼げることになり相川も一緒にいくことに合意してくれました。

食事が終わると、OBは一人減り二人減り・・私も23時頃まで頑張ったのですがダウン。現役はその後も延々と飲んでいたようです。





二日目  上日川〜大菩薩〜牛の寝〜猿橋




翌日、外を見ると路面が濡れています。夜に雨が降ったようです。曇りがちですが、雨は振りそうにありません。
朝食を取り、記念撮影をして、黒澤の車に自転車を積み、9時に宿を出発。




門田さんを日川林道入口で降ろし、上日川峠へ。すでに車が沢山駐車しており人でごった返しています。今までに来た上日川峠は、ほとんど車もなく、静かだったのですが、その違いにびっくりです。

第三駐車場に案内され、自転車を下ろし、大菩薩へと走り出します。





上日川峠から福ちゃん荘までの上りはきつく、昨日の疲れが足に残っていて押してしまいました。





その後、富士見平周辺は乗っていけますが、不本意な下り坂を降り、橋を渡ったところにある勝緑荘でザックを自転車から外し背負います。ここからの上りは毎回きつく、必死に押していきます。





開けたところに出るともう少し。富士山は生憎と雲に隠れ見えません。遠くで鹿のなく声がします。





せっせと登ると意外とあっけなく介山荘に到着。大菩薩峠は、遠足の子供たちやらハイカーやらであふれています。峠からは、ダムが見えましたが、以前来たときは見えなかったものです。雲の中なので富士山も見えません。




黒澤にコーヒーをご馳走してもらった後、上日川に戻る黒澤と別れ、石丸峠に向かいます。11時でした。





石丸峠へは一山超えなければなりませんが、ほとんどが担ぎ。記憶というのはあてにならないもの。すんなりと登って行けた記憶しかないので、非常に堪えます。





眼下に丸山峠を見下ろせるところに到着し、下を見ていると続々と自転車が現れてきます。現役の一行です。大菩薩は回らずに直接石丸峠に登ってきたようです。




峠で一緒に昼食をとることにしました。

食事を終え、13時前には出発。いざ牛の寝へ。




現役はサス付きのMTBで来ていますので、山道をガンガン下って行きます。下りの得意な相川もランドナーで一緒になって下って行きます。私は、無理しないで押し歩き。最初のうちは、ブレーキをかける音が聞こえていたのですが、その内に聞こえなくなり、いつの間にかひとりきりに。記憶によると、かなり乗っていけたと思ったのですが、担ぎ下ろしやら上りやらで結局ほとんど乗らずに歩いていました。しかし、なるべく差が開かないようにと、休まずにかなりの早足で歩きました。行けども行けども登り下りは続きます。記憶ではすぐに着いたはずの小菅への分岐、ここが大体7割ほど来た地点ですが、そこにもなかなかたどり着きません。




15時少し前に、やっと小菅への分岐に到着。
なんと相川が待っていてくれました。ちょうどコーヒーを入れたところ。コーヒーを一口御馳走になりました。相川はびっくりしていて、曰く、25分ぐらい前に着いたが、1時間は待たされると覚悟していた思ったとのこと。実は、途中で会社から電話がかかってきて、10分ぐらいロスしているので、15分位の差で着いたはずです。長年鍛えてきた、私の押し歩きの速度は、意外と捨てたもんじゃないようです。




そこからは相川と一緒に押したり乗ったり。いちいちピークを越えなければならない道ができていて、楽勝だった記憶はすっかり裏切られました。








途中、鶴音山頂では、猿に威嚇されてしまいました。
周りを見ると、木から降りてくる猿を何匹も見ました。




やっとの思いで松姫峠に到着。16時でした。





なんとか明るいうちに松姫に着くことができてほっとしました。
久しぶりの景色です。



松姫から富士山を探したのですが見つけられず。
諦めて降りだした途端、富士山が顔を見せてくれました。今までの疲れが一気に吹っ飛んだ瞬間でした。





その後は松姫の長い下りを楽しみ、猿橋駅に17時過ぎに到着。
自転車をばらし、国道沿いのコンビニでビールを調達し、18時前には車中の人となり、やっとビールで乾杯。電車はガラ空きで二人でボックス席を占拠することができました。
ふたりとも、「きつかったけど、楽しかった」と満足できたランだったと意見が一致しました。



最後に、幹事の谷くんに感謝しないといけません。
最初は、とんでもないところに宿を取ったと思ったのですが、意外と走るところも多く、OB各氏は思い思いのコースを作り楽しんでいましたし、宿の人も親切で、いい宿でした。